ストーリー
世の終わりを司る【剣】を封印し、
それを守り続けることを宿命とする、1人の巫女──玉依姫。
自らの背負う【罪】に苛まれる日々の中、彼女はとあるカミとの邂逅を果たす。
その者は自身の存在を【罪】だと語る。
【罪】を背負った者たちの行く末は、いかなるものか。
白華舞う平安の世を舞台に、古の玉依姫の物語が今幕を開ける。攻略順は秋房→胡土前→古嗣→空疎→幻灯火。
さすがシナリオがジョーD作品ということもあり、
キャラクターの心情が丁寧でそれぞれのルートによって
全く違ったストーリー展開を見せてくれました。
と言ってもオニを最終的に倒す流れは変わらず、
最後は攻略キャラに関わる重要な人物がラスボスになる展開。
なかにはそのキャラを無理矢理ラスボスにしてるようなこじつけっぽいのがあったけど、
吉影はBAD END解説で楽しそうだったから良しとする…。
「BAD END」の言い方好きです。白華の敵と言えば、道満が立ち塞がるんだけど、
憎たらしい程に頭がよくて清々しい程に屑だった。
でも敵側が頭のキレる人物だと物語が俄然面白くなる。
詞紀は戦う主人公。
綺麗事を言ったり自分も同じことをしたのに相手を責めた時はえっ──?となったけど、
かなりボコボコにされるので痛い…。
乙女ゲームでこんなにボコられる主人公なかなかいないのでは…。
キャッチコピー「
白華舞う、罪の物語」の通り、詞紀が抱えている「罪」がとても重い。
「罪」と「玉依姫の宿命」に囚われているから「檻」なんですね。
玉依姫の詞紀が罪と向き合い、攻略キャラと生きようとする物語。
ハッピーエンドはこうなんだけど、各キャラのノーマルエンドも切ないけど好きです。
一番好きだったのは空疎ルート。
空疎や詞紀の言動も他キャラルートにあったイライラがなくて、
夫婦二人幸せになれ~なルートでした。
ノーマルエンドも初代『緋色の欠片』に続く終わり方なんだけど、
詞紀からしたらすごく切ないバッドエンド…。
玉依姫は代々同じような末路だったかもしれないけど、
詞紀は幻灯火のことを最後まで想いながら玉依姫として死んだのか…。
その娘も悲しい運命になりそうだな…と思いながら『白華の檻』のプレイを終えました。
以下キャラクター個別感想(プレイ順)↓
秋房貞繁と道満に政の道具として利用されようと
追い詰められるの苦しくも面白かった。
主人公目線からしたら絶対的に悪なんだけど、
道満が詞紀に
「どんな理由があろうと人殺しには変わらない、
殺された方にとっては」の言葉にぐぐっときた。
ある行為で秋房の好感度は正直低めなのと智則の方が切なくて気になってしまった…。
胡土前誰が正しくて誰が間違ってるのか。
誰も悪くないのに戦いは避けられない…展開にハラハラしつつもわくわくしました。
空疎からしたら一族の復讐の邪魔されるは婚約者を奪われるはで可哀想なルート。
胡土前、色んな意味で悪い男だった…。
詞紀が「玉依姫」ではなく「一人の女」として胡土前を慕っていく描写も良かった。
古嗣初見は前髪切った方がよくない?と思ってしまったけど、
抱いた信念、惚れたお姫様の為なら尊敬している父とも対峙。
でも吉影が理想の為に取った行動が、古嗣とさせる為とはいえ、
少し無理矢理な感じがした。
長年罪を重ね過ぎて狂ってしまったような描写があれば良かったかもしれない。
空疎仕方ないけど他キャラルートでは許嫁を奪われまくりの空疎様。
空疎様男前でイケメンでした。本当の夫婦になっていく描写良かった~あとスチルがどれも美しくて
特に気合い入れて描いたのかと思える程。
けど風波の言動にモヤモヤしっぱなしで辛かった。
自分達が倒さないと復讐にならない、という勝手な理由から
詞紀を痛めつける描写は道満より酷く感じて一気に嫌いになった↓
もっとボコボコにすれば良かったのに(ぇ
幻灯火序盤以降は他キャラルートでは影が薄かったメインヒーロー。
いや濃くてもあれだけど…。お互いに惹かれあう描写が一番なかったように思える。
あと薄いけど両方にモブの当て馬が出てきて、
自分の本当の気持ちに気づく、というような展開が好きじゃない。
詞紀を想う気持ちのひと欠片でもいいから、アテルイにも分けてあげてよ…!と
思うほど過去に志を持って一緒に戦った友とは思えない態度だったのが気になった。
最後にプレイした割にはあまり印象に残らないな…と思うのは、
空疎様ルートの次に攻略したからかもしれない…。
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